英語の社名を登記することはできない
海外の顧客相手にビジネスをするクライアント様も増えてきており、そんな中でたまに聞かれるのが英語の社名は登記できるのかということです。
結論から言えば、英語の社名を登記事項に載せることはできません。定款には英語表記を載せることはできますが、それを登記記録に反映させることはできないということです。
例外的に、外国会社の登記についてはもともと海外で登記されている社名で日本側でも登記しますので、英語表記で登記されることになります。
法人番号公表サイトには英語名を載せることができる
法務局が管理する登記記録には英語表記を載せることはできませんが、国税庁が管理する法人番号公表サイトに英語表記を載せることはできます。
法人番号公表サイトには英語版のページもあり、英語表記を登録した場合、海外の会社もそのサイトを通じて会社の存在を確認することができます。とくに海外との取引が多い会社にとっては非常に便利な制度です。
法人番号公表サイトは、登記記録から社名(商号)と本店住所のデータを引っ張ってきてデータベースを作っているサイトです。ただし、国税庁に別途届け出ることで英語名を法人番号公表サイトに載せることができます。
法人番号公表サイトに英語表記を載せるためには、e-Taxや郵送で管轄の税務署に届け出を行います。
届出書には、以下の書類を添付します。添付書類は英語名を確認するためではなく、法人が実際に活動しているかどうかを確認するためです。実際、以下の書類で英語表記が載っている可能性があるものとしては定款のみです。
法人確認書類(いずれか1つを添付) | 注意事項 |
---|---|
法人の印鑑証明書又はその写し | 国税庁へ提出する前6ヶ月以内に交付を受けたものに限る。 |
定款の写し | - |
国税又は地方税の領収証書の写し | 領収日付の押印のあるもので、その日が国税庁へ提出する前6ヶ月以内のものに限る。 |
納税証明書(写し可)又は社会保険料の領収証書の写し | 領収日付の押印又は発行年月日の記載のあるもので、その日が国税庁へ提出する前6ヶ月以内のものに限る。 |
法令の規定に基づき官公署から送付を受けた許可、認可、承認に係る書類の写し | 国税庁へ提出する前6ヶ月以内に送付を受けたものに限る。 |
当事務所でも法人番号公表サイトへの英語表記の登録をサポートしています。お気軽にお問い合わせください。
この記事の執筆者
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V-Spiritsグループ 税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士
税務顧問・社労士顧問のほか、会社設立登記や会社変更の登記などの実務を幅広くを担当。その他各種サイトや書籍の執筆活動も展開中。
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