宣誓供述するのは誰でもよいわけではない
外国で登記された会社が日本で継続して取引を行うには日本で外国会社の登記が必要です。
これは、日本に実店舗やオフィスなどの営業所があるかどうかは関係なく、日本の顧客向けにモノやサービスの販売をする場合に外国会社の登記が必要となります。
日本で外国会社の登記をする場合には、外国で作成した定款や日本における代表者を選任したことが分かる書類などの添付が必要になりますが、これらの書類については現地の国の公証役場やその国の在日大使館や在日総領事館の認証を受ける必要があります。
このうち、定款や外国で登記された内容がわかる現地の登記事項証明書についてはそのまま認証を行えば問題ありません。
しかし、宣誓供述書については、現地の公証人や在日大使館などでの宣誓供述が必要となります。この場合、宣誓供述する人は誰であればよいのかという問題があります。
この点、外国の代表者が宣誓供述することができれば最も話は早いのですが、大規模な会社で代表者自らが公証役場に行くことができないといったようなケースも考えられます。
こういった場合に、代表者とは別の人で宣誓供述する資格がある人についてまとめました。
外国会社の登記をする際に宣誓供述書で宣誓供述者になることが可能な人として、以下のような人が挙げられます。
1)外国会社の日本における代表者として登記される者
2)本国における役員や従業員であって証明事項を供述する資格を持つ者
日本における代表者が宣誓供述する場合は、日本に住所を有する代表者以外の代表者が宣誓供述することも可能です。
また、代表者以外の従業員等が宣誓供述する場合、現地の公証人によって認証するにあたって委任状等の書類を求められることがあります。この場合は現地公証人の指示に従って手続きを行いましょう。
宣誓供述する資格がない者
また、以下の者については、外国会社の登記にあたって宣誓供述者になることはできません。
1)日本の営業所の従業員など本国の会社と雇用関係にない者
2)代表者の知人などの代理人
せっかく取得した宣誓供述書が使用できないということになると元も子もありませんので、事前にしっかりと確認の上宣誓供述書を作成するようにしましょう。
当事務所では外国会社の登記申請のサポートをお受けしております。宣誓供述書の作成も承っております。お気軽にご相談ください。
この記事の執筆者
-
V-Spiritsグループ 税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士
税務顧問・社労士顧問のほか、会社設立登記や会社変更の登記などの実務を幅広くを担当。その他各種サイトや書籍の執筆活動も展開中。
最新の投稿
- 会社法2024年11月20日合同会社で出資の払戻しをするときの金額の限度額規制
- 税務会計2024年11月18日車両を会社で固定資産で計上する際の車検証の名義
- 商業登記2024年11月15日定款などでお金を表現する際に「金」という言葉が付いている理由
- 税務会計2024年11月13日株式の譲渡所得の確定申告とふるさと納税の現限度額の関係