小規模な会社では株主がそのまま取締役兼代表取締役になることが多々あります。これは結果的に株主が役員になるパターンですが、取締役を株主に限定するような定めは設けることができるのでしょうか。
その点について、会社法では以下のように定められています。
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つまり、公開会社でなければ取締役を株主に限定することは、定款でその旨を定めることで可能ということです。
取締役は経営を行うポジションにあり、本来的にはお金の出し手である株主と立場は異なります。もし取締役は株主の中から選ぶということになると、会社経営にも支障が出て、他の株主の利益を損なう恐れがあります。しかし、非公開会社のように閉鎖的な会社であれば、そのようなルールを作ることはかえって会社の安定につながります。そのため、非公開会社に限って、取締役は株主の中から選ぶことができる旨を定款に定めることができます。
その他の属性での制限の可能性
取締役の属性について、株主であること以外に会社法上で規制されていることは特にありません。もちろん公序良俗に反するような規定(例えば性別による制限)はNGですが、会社を安定させるためにどの程度まで定款の定めで取締役の属性を制限することが許容されるのかということはケースバイケースです。
「取締役は日本国籍でなければいけない」といった国籍での制限
「取締役は従業員から選任しなければならない」といった制限
「取締役は18歳以上でなければならない」といった年齢による制限
「取締役は日本在住の者でなければならない」といった住所による制限
例えば、上記の例のような制限は特に会社法上も禁止されておらず、定款に定めても問題ないでしょう。
この記事の執筆者
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V-Spiritsグループ 税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士
税務顧問・社労士顧問のほか、会社設立登記や会社変更の登記などの実務を幅広くを担当。その他各種サイトや書籍の執筆活動も展開中。
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