住民税の課税は生活の本拠で判断される
当事務所では日本での会社設立を行いたい海外在住の人からの問い合わせを多くいただいています。
その中で、海外在住だけど、日本に住民票を残したままといったケースがあり、その場合に日本で住民税が課税されるのかといった問い合わせをいただくことがあります。
このケースは、住民登録はされているけど、実際にはその住所を生活の本拠にしていないケースです。
この場合には、住民税の課税について以下のように定められています。
地方税法 294条
3 市町村は、当該市町村の住民基本台帳に記録されていない個人が当該市町村内に住所を有する者である場合には、その者を当該住民基本台帳に記録されている者とみなして、その者に市町村民税を課することができる。この場合において、市町村長は、その者が他の市町村の住民基本台帳に記録されていることを知つたときは、その旨を当該他の市町村の長に通知しなければならない。 |
この規定は日本国内のことをいっていますが、この条文が言いたいことは、住民票を生活の本拠ではない場所に置いている場合は、その所在地の市区町村では住民税を課税できないということです。
そのため、日本に住所を置いていたとしても、実際の生活の拠点が海外の場合は日本での住民税は課税されないということになります。住民税の課税は、住民票だけでなく、生活の実態に応じて判断されるということです。(会社設立した場合は、自分への役員報酬について、住民票を残してある市区町村に給与支払報告を提出しなくてもよいということになります。)
外国人の住民税の課税関係
外国籍の人が日本に滞在している場合は、中長期在留者・特別永住者などで1月1日に住所がある場合はその自治体で住民税の課税対象になります。
中長期在留者とは以下の人をいいます。
この記事の執筆者
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V-Spiritsグループ 税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士
税務顧問・社労士顧問のほか、会社設立登記や会社変更の登記などの実務を幅広くを担当。その他各種サイトや書籍の執筆活動も展開中。
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