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株式会社から合同会社への組織変更する理由は?

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株式会社から合同会社への組織変更

組織変更とは、持分会社(合同会社、合名会社、合資会社)が株式会社に変わること、または株式会社が持分会社に変わることを指します。

組織変更のほとんどは合同会社が株式会社に変更となるケースです。いったん合同会社で会社を設立したけど資金調達の関係や、対外的なイメージの面で株式会社に変更するといったことが考えられます。

しかし、あまりケースは多くありませんが、株式会社から合同会社に組織変更するといったこともあります。設立費用面では株式会社は合同会社の倍以上かかります。そうして設立した株式会社を合同会社に組織変更するなんてことは、中小企業からすれば何の意味があるのだろうということを思ってしまうかもしれません。

株式会社から合同会社に組織変更する理由

株式会社から合同会社に組織変更する理由は主に以下の理由があります。

1)意思決定を柔軟に行うため

株式会社では、株主総会の招集や取締役会の招集について期間や方法などに細かく手続きが定められています。しかし合同会社ではそのようなルールがないため、社員の意思決定方法は定款で自由に定めることができますし、随時社員間で重要事項を協議することができます。

また、株式会社のように1株1議決権というルールもないため、会社への貢献度などに応じて議決権を付与するということも可能です。

小規模な株式会社では、そもそも株主総会の招集手続きに気を払っているケースがないため、意思決定の柔軟性を求めて合同会社にするというのは、ある程度の規模がある株式会社で検討されることかもしれません。

2)組織を閉鎖的にするため

合同会社では経営陣(社員)に加わるためには出資が必要です。出資しないと役員的な立場に就任できないということは、それだけ組織が閉鎖的になるということです。あえて閉鎖的な組織にすることで、経営陣の結束を強くしたり、経営陣の脱退をしにくくするといったことが考えられます。

3)役員の任期をなくすため

株式会社では取締役の任期は最長10年です。任期を迎えれば重任の登記が必要になり、費用も手間もかかります。この役員の任期をなくすために合同会社化するということも考えられます。(あまりないかもしれませんが。)

ほかにも合同会社では決算公告をしなくて済むということもありますが、毎期決算公告をしている株式会社は上場でもしていない限りはそれなりの規模の会社ですので、この理由で合同会社化するのもある程度の規模の株式会社ということになります。

 

この記事の執筆者

渋田貴正
渋田貴正
V-Spiritsグループ 税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士
税務顧問・社労士顧問のほか、会社設立登記や会社変更の登記などの実務を幅広くを担当。その他各種サイトや書籍の執筆活動も展開中。

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