株主総会の招集の期日
株主総会は、公開会社ではない株式会社においては、株主総会の日の1週間前までに通知を発送する必要があります。1週間前ということは、例えば、6月27日に株主総会を開催するとなると、当日は含めずに計算しますので、6月19日までに発送する必要があります。(発送日と開催日の間に中7日)
ただし、6月20日が日曜日となると、招集通知は6月18日までに発送する必要があります。期間の末日、つまり6月20日が日曜日や祝日の場合は、期間はその翌日に満了するためです。1週間前と定めた場合は、その期間の起算点は株主総会の当日で、そこからさかのぼって1週間、つまり期間の末日は6月20日ということになります。結局、発送しようと思っている日の翌日が日曜日か祝日の場合には、1日前倒しで発送する必要があるということです。
ただし、取締役会設置会社以外では、定款の定めをすることで、招集通知の期間について1週間を下回る期間を定めることができます。
民法 第140条 日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。 第142条 |
取締役会を設置していない会社では、招集の通知は、書面ではなくメールや電話での通知も可能です。ただし、株主が書面やメールなどの電子投票を認めた場合には、取締役会がない場合でも、書面での通知が必要です。
また、株主が承諾した場合には、メールやチャットなどの電子的方法での通知も可能です。この方法は取締役設置会社でも可能です。ただし、インターネット環境がない株主のために、株主が承諾しなければ書面での通知が必要です。
株主総会の開催場所
株主総会については、招集通知で開催の日時や場所を定める必要があります。場所については本店所在地のほか、貸会議室なども可能です。また複数の開催場所を定めることも可能です。さらに、開催場所を一つ決めたうえで、来場できない株主のためにオンライン会議(Zoomなど)の方法により参加を認めることもできます。
上場会社では所定の手続きを踏むことで場所を定めないバーチャルオンリーの株主総会も開催可能ですが、非上場会社では、場所を定めたうえでバーチャルでの参加も認めるという形になります。その結果、全ての株主がバーチャルでの参加を選択する分には問題ありませんが、非上場会社で最初からバーチャルオンリーの株主総会は認められていません。
株主全員が同意すれば招集手続の省略も可能
株主全員が同意することで、1週間前(公開会社では2週間前)の招集手続を経ることなく株主総会の開催が可能となります。極端な話、株主が全員同意すれば、その日に解散することも可能となります。
ただし、議決権の書面行使やメールやチャットなどの電子的方法による議決権行使を認めた場合には株主全員の同意があったとしても、招集手続を省略することはできません。これは、議決権行使の方法についてなので、書面や電子的方法による議決権行使を認めないのであれば、開催場所を本店所在地+オンライン会議での参加を認めるといったハイブリッド型でも、株主全員の同意のもと即日開催も可能となります。
この記事の執筆者
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V-Spiritsグループ 税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士
税務顧問・社労士顧問のほか、会社設立登記や会社変更の登記などの実務を幅広くを担当。その他各種サイトや書籍の執筆活動も展開中。
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