株主総会のみなし決議とは?
株主総会は、原則として収集を行って指定した場所で総会を行うということが必要です。しかし、例外的に株主全員が書面やメールなどの電子的方法で同意の意思表示を行った場合には、その提案については可決されたものとみなされます。
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この決議の省略が行われた場合には、特定の場所で株主総会を開かなくても、その決議は可決されたものとみなされます。不特定多数の株主がいる上場会社ではこのみなし決議は事実上不可能ですが、株主が数人(または社長1人だけ)といったような会社ではみなし決議は頻繁に行われています。
定時株主総会を明示的に行っていない中小の株式会社も数多く存在しますが、そうした会社では暗黙のうちにみなし決議が行われているともいえますが、その場合でも議事は作成し、書面やメールなどで議事に同意した旨は残しておく必要があります。
また、みなし決議があった場合も株主総会議事録の作成は必要です。みなし決議があった場合に株主総会議事録に最低限残すべき事項は以下の通りです。
1)株主総会の決議があったものとみなされた事項の内容
2)1)の時効の提案をした者の氏名(または社名)
3)株主総会の決議があったものとみなされた日(書面やメールなどで同意する旨を意思表示を最後の株主から受領した日)
4)議事録の作成に係る職務を行った取締役の氏名
みなし決議と登記
みなし決議を行った場合によく問題になるのが、役員の任期満了の際の重任の登記です。実務的には定時株主総会で重任の登記が行われた場合には、その場で重任する旨を承諾することを株主総会議事録に残して登記が行われることがあります。
しかし、みなし決議の場合は実際に会場で株主総会が行われるわけではありませんので、就任承諾の旨を定時株主総会議事録に残すことはできません。この場合には、みなし決議があった後に、別途重任する役員には就任承諾をしてもらう必要があります。この場合、登記上もみなし決議の議事録のほかに就任承諾書が必要となります。
この記事の執筆者
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V-Spiritsグループ 税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士
税務顧問・社労士顧問のほか、会社設立登記や会社変更の登記などの実務を幅広くを担当。その他各種サイトや書籍の執筆活動も展開中。
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