コラム

会社設立と同時に支店登記することはできる?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

支店設置は設立登記に含めることができる

株式会社にしても合同会社にしても支店を設置する場合には支店設置の登記を申請することになります。

支店設置については、本来であれば取締役会設置会社の場合は取締役会の決議、取締役会がなければ取締役の過半数の一致によって支店の設置(その他支店の移転や廃止)を決議します。

ちなみに、「支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止」は個別の取締役に委任できず、取締役会の決議が必須になります。

 

しかし、支店設置の登記は登録免許税が6万円かかるなどコスト面でも大きな負担となります。そのため、もし会社設立時点で支店の設置が決まっていれば会社設立の登記と合わせて支店設置の登記も行った方がコスト的にはメリットがあります。会社設立と同時に申請する支店設置であれば、設立登記の登録免許税の中に含まれます。

会社設立の登記時に申請できる事項として「本店及び支店の所在場所」という項目があります。これはつまり会社設立と同時に支店登記できるということを表しています。もちろん登録免許税は会社設立分の中に内包されています。

設立後であれば、支店の設置は株式会社であれば取締役会や取締役の過半数の一致、合同会社であれば原則として社員の過半数の一致で決めることになりますが、設立前については発起人の過半数の一致や設立時業務執行社員の過半数の一致で支店の設置場所を定めることになります。

この記事の執筆者

渋田貴正
渋田貴正
V-Spiritsグループ 税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士
税務顧問・社労士顧問のほか、会社設立登記や会社変更の登記などの実務を幅広くを担当。その他各種サイトや書籍の執筆活動も展開中。

関連記事

新着コラム

  1. 合同会社の現物出資と定款への記載資産管理会社など外部の出資を予定していないプライベート会社に...
  2. 日本にオフィスがなくても非居住者が個人事業主登録できるケースとは?非居住者には国内源泉所得と...
  3. 不動産管理会社の設立にあたって社長個人が所有する不動産を会社に名義変更することがあります。
  4. 海外在住のクライアント様の増加や、取引先の国際化のなかで、会社設立の際に会社名の英語表記についてこだ...
  5. 非営利の一般社団法人とは?一般社団法人のうち、非営利性が徹底された法人については行う事業のう...
ダウンロードはこちら