コラム

第三者割当増資における募集事項や割当先の決定

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第三者割当増資の流れ

第三者割当増資を行う際の流れは、ざっくりと以下のようになります。

1)募集事項の決定
2)株式の申し込み
3)申し込みがあった者への株式の割当
4)出資の履行
5)増資の登記

この流れの中で、会社としては募集事項と割当先を決定する必要があります。

ちなみに、上記の流れのうち、株式の割当は、払込期日の前日までに通知が必要なため、増資の手続きには最低でも2日かかるということになります。(総数引受契約による場合を除く)

新株発行の際の募集事項とは?

募集事項とは、会社法で以下の通り定められています。

  1. 募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び数。)
  2. 募集株式の払込金額(募集株式一株と引換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。)又はその算定方法
  3. 金銭以外の財産を出資の目的とするとき(現物出資を行うとき)は、その旨並びに当該財産の内容及び価額
  4. 募集株式と引換えにする金銭の払込み又は財産の給付の期日又はその期間
  5. 増加する資本金及び資本準備金に関する事項(自己株式を交付する場合を除く)

募集事項や割当先の決定機関

募集事項や割当先の決定は以下の機関で行うことになります。

募集事項の決定 割当先の決定
公開会社 取締役会の決議(有利発行の場合は株主総会の特別決議) 代表者の決定
非公開会社 株主総会の特別決議 株主総会の特別決議

(取締役会設置会社の場合は取締役会の決議。ただし定款で別段の定めも可能)

ただし、非公開会社において、募集事項の決定は、取締役等に委任することもできます。

総数引受契約であれば1日で増資も可能

第三者割当を行う場合に、総数引受契約という方法があります。これは募集しようとする株式の全部を特定の者に引き受けてもらう方法です。第三者割り当てのプロセスのうち、株式の申し込みと株式の割り当てをまとめてやってしまう方法です。

総数引受契約の方法であれば、最短1日で増資のプロセスを終わらせることも可能です。

この記事の執筆者

渋田貴正
渋田貴正
V-Spiritsグループ 税理士・司法書士・社会保険労務士・行政書士
税務顧問・社労士顧問のほか、会社設立登記や会社変更の登記などの実務を幅広くを担当。その他各種サイトや書籍の執筆活動も展開中。

関連記事

新着コラム

  1. 取締役ごとに任期を変えることはできる特に中小企業においては、創業社長とその後に取締役に就任し...
  2. 責任限定契約とは?取締役をはじめとする株式会社の役員は、その職務の遂行にあたって会社に損害を...
  3. 事業目的における制作と製作の使い分け会社設立の際に必ず決めなければならないのが事業目的です。
  4. 取締役などの任期の伸長例えば、もともと2年などの期間で取締役の任期を設定していた株式会社が、...
  5. 顧問弁護士も監査役への就任が可能監査役の選任が必要になるケース、例えば取締役会を設置しようと...
ダウンロードはこちら