会社を経営していく上で資金繰りは重要な要素の一つです。この資金繰りを助ける強い味方となるのが、補助金や助成金といわれる制度です。会社設立される方の中にも、自分に受給できる助成金や補助金がないかチェックしている方も多いことでしょう。
一口に補助金や助成金といってもその種類はさまざまです。大きく分けると、事業に関するものと、雇用に関するものがあります。一般的には、事業に関するものを補助金、雇用に関するものを助成金と呼んでいます。
まずは、補助金からみていきましょう。補助金とは、簡単にいうと、国の政策目標の達成のために、政策にあった事業を実施する事業者に対して交付されるお金のことをいいます。例えば、国として起業家を増やしたいという目標があれば、起業家をサポートするための補助金の交付が行われます。
補助金の大きな特徴は、次の3つです。
①補助金の目的に合致している事業かどうかの審査がある。
一定要件を満たせば必ずもらえるわけではなく、国の政策目標に沿った事業かどうかなどの審査が行われ、審査に通った事業のみ補助金の交付を受けることができます。補助金によって審査の方法もさまざまです。管轄は主に経済産業省です。
②支出した経費に対して、一定割合の補助金が交付される。
決まった金額の交付が受けられるのではなく、事業のために支出した経費の一部(たとえば3分の2などの決まった割合)が後払いされます。また、対象となる経費の種類も補助金ごとに定められています。
③法律で定められている
補助金については「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」という法律で、受給要件などが定められています。
次に助成金とは、正社員の増加や女性や高齢者などの就業促進など、雇用に関する課題の実現に向けて取り組む事業者に対して、一定額を助成する制度です。主に厚生労働省が管轄しています。
助成金の特徴は、以下の通りです。
①一定の要件を満たすことで、受給できる。
例えば、子育てをする女性が働きやすい制度と設けるなど、あらかじめ定められた要件を満たすことで、一定額の助成が受けられます。
②あらかじめ金額が決められている場合が多い。
例えば、決められた条件を満たす人を雇用すると●万円といったように、金額が決められているものがほとんどです。
補助金と助成金の比較
補助金 | 助成金 | |
管轄 | 主に経済産業省 | 主に厚生労働省 |
交付額 | 支出した経費の一定額 | 定額or支出した経費の一定額 |
審査 | 事業内容などの実質的審査が中心 | 書類を中心とした形式的審査が中心 |
時期 | 募集期間がある(2~3か月程度) | 主に通年 |
専門家 | 中小企業診断士や税理士など | 社会保険労務士 |
補助金にしても、助成金にしても、情報収集がカギです。「あなたは受給の可能性があります。」のようなことを国がお知らせしてくれるわけではありません。せっかく受給できる可能性があったのに、制度を知らないばっかりに受給し損ねたなんてこともあり得ます。さらに、予算を使い切れば当然その時点で終了です。
V-Spiritsでは、補助金、助成金に関する情報をfacebookページを通して、起業家の皆様にご提供しています。また、無料相談でも受給可能性がある補助金、助成金診断を中小企業診断士や社会保険労務士が行っています。